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04年旅行記

2009.07.19

04年ミンダナオ旅行

 イースタービレッジ・ミンダナオが、それまで借家だったのですが、手狭になり、新しい土地と建物を取得し、落成式があるので、支える会の人達と訪問しました。
この際だからと思い、我が家では家族旅行にしました。小学校2年生の暉は、始めのうちは乗り気ではありませんでしたが、ビレッジに行くとお友達が沢山いるよと説得に成功。息子は仕事が休めない為にいけませんでしたが、娘とその子供も同行しました。

 ビレッジから送られてきた写真を見ると、建物の裏には木が沢山あり、虫の生息地になっていそうです。虫取りのアミと虫かごを持っていこうかと毎日家族会議が始まりました。テルが、キダパワンに虫かごと虫網を売っているかどうか神父さんに聞いてみてと言いますが、恥ずかしくて聞けません。協議の結果、荷物になるからやめました。

 ビレッジの子ども達へのお土産を、みんなで手分けして持って行き、いざ、出発。
集合場所は千歳空港のJALカウンター前。総勢8人のちょっとしたツァーになりました。

2004年8月5日(木) 
千歳発14:20 成田着15:55(JAL)
    成田発19:15 マニラ着22:30(ノースウエスト)
8月6日(金)
    マニラ発10:25 ダバオ着12:10(フィリピン航空)
8月12日(木)
    ダバオ発14:25 マニラ着???(フィリピン航空)
8月13日(金)
    マニラ発8:10 成田着13:30(ノースウエスト)

キダパワンへ

成田からマニラまではアメリカ発日本経由マニラ行きのノースウエストに乗りました。機内食はここが一番美味しかった。
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インドネシアに行くよりもずっと近いから、その分楽でした。
マニラの空港の、入国手続きの、あの長い列に並び、荷物の受け取り・・・。
やっと空港から脱出し、タクシーに分乗して、トレーダーズホテルへ。
翌日は、天気予報どおりどんよりした曇り空。ホテル15階からは遠くに海が見えます。
1階ロビーの隣にあるレストランでの朝食はバイキング。
ホテルから出ているバスに乗り、空港へ。

マニラを飛び立ってすぐ、下を見ると、海岸線から桟橋のような物が伸びて、その先に家が建っています。その向こう側にも、海の中に家が建っています。インドネシアでもこういう家があり、別荘なのだそうです。フィリピンでも別荘なのかしら?
雲の上から見える風景は綺麗だね。
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ダバオ空港に着いたら、イースタービレッジのデェレクターをしている祐川神父さんとスタッフが迎えに来ていました。昼食がまだなので、海岸沿いにあるレストランに入りました。ここは、魚料理が美味しかったです。

途中、ガソリンスタンドがあるコンビニのようなスーパーに立ち寄りました。

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肉まんが美味しかったです。ガソリンスタンドにジープニーが給油に来ていました。

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自分で撮った写真を良く見ると、お客さんが乗っているのですから。日本では考えられません。お客さんが乗ると運賃が入って、そのお金で給油なのだそうです。
なるほど。

ダバオからキダパワンまでは車でノンストップで2時間くらい。

サマール島/マニラ

サマール島
ダバオにあるインシュラーホテルの中を通り、海側に歩いていくと船が出ている桟橋があります。ここから船に乗ること40分でサマール島に到着。パールファームリゾート・ホテルの前に着きます。
海は澄んでいて熱帯魚が泳いでいるのが見えます。
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レストランの前にプールがあり、海と続いているように見えるのですから。プールは大人用と子供用とがあります。テルは浮き輪を持って子ども用です。
レストランで昼食を済ませてから部屋へ。お昼寝している間に皆は船で向かいの島に行っていました。床下からピチャピチャ魚が泳いでいる音がします。ここのウニは襲ってくるんだって。石がゴロゴロしているからサンダルを履いて海に入ります。

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夕食はレストランでバイキング。テルはバイキングが大好きです。理由はただで好きな物が食べられるから。本当は宿泊料金に含まれているのですが、テルは知りません。
女性シンガーと男性ギタリスト二人が回ってきて歌を歌っています。リクエストにも答えてくれます。プロは上手。祐川神父さんは「デスペラード」とミンダナオの現状を歌った「ミンダナオ」をギターの伴奏で歌いました。祐川神父さん、プロ並みに上手。他のお客さんも聞き入っていました。昔取ったきねずかだって。

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翌日、レストランの裏の方に、マンダヤ民族の織物の実演をしてるのを見つけました。床に座って織る織り機です。向かいにお店があり、織物の反物や製品を売っていました。触った感じではマニラ麻ではないようです。帯にするのにいいナと思ったのですが、帯の寸法を測ってこなかったのであきらめました。

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ここで同行したスタッフたちとはお別れです。
ダバオ空港からマニラへ飛びます。国際線の時間の都合で、マニラで1泊します。

マニラ
マニラの空港からタクシーでホテルへ。行きに泊まったトレーダーズホテルです。ホテル側の手違いがあったらしく、「あなたたちは幸運だ」とホテルの人はいいます。予約してある部屋より上のランクの部屋になりました。
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お土産を買いにショッピングモールへ行きました。フィリピンのクラッカーって、日本のより美味しかった。ここにもごく自然にオカマさんがいました。

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日本食レストランに行き食事です。伊勢えびも食べました。
皆で飲みねぇ、食いねぇの楽しいひと時を過ごしました。家に帰ってからしばらくして気付いたのですが、この日は、夫の七回忌の命日だったのです。忘れていた!!

翌日8:10マニラ発のノースウエストに乗り成田まで。成田からJALで千歳到着が夜8時過ぎ。空港解散。
さてと、次はいつ行けるかな?

イースタービレッジ落成式

 フィリピン共和国南部のミンダナオ島。北海道の1.3倍ほどの面積の島に約1400万人の人が住んでいます。フィリピン最高峰のアポ山と山々が連なっており、そこは熱帯の大自然。美しい海が広がり、キダパワンはミンダナオのフルーツバスケットと呼ばれるほど果物の豊富な所です。

 ミンダナオはモロ族(イスラム教)、山岳地帯に追いやられた多数の山岳民族、ルソンやビサヤから移住してきたキリスト教が共生する地域です。分離独立を願うモロ開放戦線やモロ民族開放戦線と政府軍の争いで多くの血が流されてきました。現在も多少の衝突を繰り返しながら対話と和解が進められています。

 札幌司教区の祐川神父さんは、マニラ、ミンダナオ島の東ダバオ州のサンイシドロ市を経て、北コトバト州キダパワン市に渡り、02年8月10日に養護施設「イースタービレッジ・ミンダナオ」を開設しました。借家で手狭になったため新しい土地と建物を取得し、2年後の8月8日、無事落成式を迎えました。
 お祝いに「イースタービレッジを支える会」から8人が出席しました。
前日は、皆で飾り付けの準備です。

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 テープカットから始まった落成式。DSWDの1番上の方の参列があり、社会に認められていると感じました。
男の人、女の人、年齢は1才から60代までいて、複数の民族がいて、宗教はカトリック、プロテスタント、イスラム教の人がいて、今まさに「共生の時代」を生きていると思いました。

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 子供達の歌は、いつ聞いても感動します。歌声はとても綺麗です。

餅まきならぬ飴まきをして、お食事。
フィリピンでの1番のご馳走は豚の丸焼き。豚サンがこちらを見ているの。顔を見ないようにして、肉を切ったわ。

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 日が沈みかけても、皆で踊り、ゲームをしたり、とても楽しい1日でした。
私達が帰る前日、お別れ会をしました。今まではこのような時は、男の子は泣きたいのをぐっとこらえていたそうですが、この時ばかりは皆泣きました。

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最後に全員で記念写真を撮りましたが、その後も夜遅くまで別れを惜しんでいました。

小学校

 イースタービレッジの子供達の朝は早く、5時起床、7時登校です。
朝、子供たちと一緒に学校に行って来ました。
生徒は校舎前の庭を掃いていました。ビレッジの責任者である祐川神父さんが、先生と交渉をして下さって、テルが1年生のクラスに入って1時間授業を受けました。誰でも受け入れるのです。
朝は朝礼から始まります。クラスごとに並んで、国旗掲揚をし、国家を歌うところから始まります。フィリピンでは愛国心高揚のために映画館で、映画が始まる前に国家が流れるのだそうです。

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学年ごとのクラスは3クラスあり、学力で分けられています。

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朝礼が終わり、教室に戻って授業が始まります。1時間目が終わる頃、学校に迎えに行くと、テルは校庭でビレッジの子と遊んでいました。
 校舎の裏側にも広い庭があります。野外劇場のような所があり、卒業式などをする時に使うそうです。池には魚が泳いでいて、敷地は広いです。照壁のような物が立ててあり歴代のトップで卒業した子の名前が書いてありました。ゴムの木が植えてあり、樹液を採って学校の収入にするのだそうです。

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キダパワン市

 北コトバト州は危険度3に指定されています。確かに危険な地域はあるのですが、それは一部の地域ですから、他の地域はいたって安全。銀行、スーパーマーケットがあり、前に2人、後に4人乗れるバイクタクシーのようなトライシクルに乗って市場に連れて行ってもらいました。どこにでもある東南アジアのごく普通の町並みでした。
下の写真は、市場前を走っているトライシクルです。

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 市場を中心にして、沢山のお店がのきを連ねています。洋品店には服が山積みになって店頭にあります。1つ1つの服の山の上には数字が書いてある札が天井から下がっていて、この山の服は1枚〇〇ペソです…という意味なのかなと勝手に解釈してしまいました。美容院があり、雑貨店があり、道路はトライシクルがひっきりなしに走っていて活気があります。
 美容院にはオカマがいました。マニラでも見ましたが、フィリピンのオカマは自然体で回りに溶けこんでいます。オカマは市民権を得ていると感じました。

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 市場は食品中心でした。八百屋さんは野菜の山。やきそばにするような麺もありました。お魚屋さんは魚の山。お肉屋さんは肉の塊で骨付き。豚の足がぶら下がっていました。鶏肉は、鶏の形そのまま。

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大自然で遊ぶ

大自然があるミンダナオ。とにかく驚きの連続。
イースタービレッジの子供達が楽しみにしているという滝壷に行きました。
山の中に滝があり、川が流れている…。私の生活感覚ではこのような風景は鑑賞するもの。
滝壷についたら、「さあ、泳ぐぞ!」と、水着に着替えて滝壷の中に入っていく。ここまでならまだ受け入れられたけれども、反対側の崖を上って、途中にある平らな所からドボン、ドボンと飛びこみを始めたのには驚いた。大人の背よりも高い所と、もう少し高い所から、勇気に応じて飛びこみます。

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 夜になると、電気の光に虫が集まってきますので、色々な虫が網戸に止まっています。
スタッフの方が持ってきたのが、アトラスオオカブト。
虫は取りにいくものだと思っていました。だから、行く前日まで我が家では虫かごと網を持っていくかどうかと話し合っていました。結局持って行きませんでしたが、そういうものは必要が無い。虫の方から飛んでくる。アトラスオオカブトも飛んでくるのです!!
 私は子供の頃は、飛んで来たトンボの尻尾を紐で縛って飛ばして遊んでいましたが、イースタービレッジの子供たちはそれと同じ事をアトラスオオカブトでしているのです。つまり、飛んで来たカブトムシを取って、角のところを紐で縛り、振り回すと飛ぶのです。絶句してしまいました。

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 夜の訪問者は虫だけではありませんでした。玄関の前の階段に大きなカエルが鎮座しているではありませんか。しかも、1匹や2匹ではない。

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 自然の中で遊ぶレベルが違いすぎ。こんなカルチャーショックは生まれて始めて。人生の全てを否定された気持ちになりました。ひどい混乱。気持ちの整理を付けるのに帰ってから日にちがかかった事。

ミンダナオの子供たち

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「イースタービレッジ・ミンダナオ」の新しい建物が出来て、開設式前日。
飾り付けの準備をしている最中のひとこま。

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 バナナ農園に行く途中に立ち寄ったところ、ちょうど小学校がお昼休みのようでした。
家に帰る途中の子、校門の前にある出店で食べ物を買っている子、校庭で遊んでいる子…。
 上の写真は、校庭で遊んでいる子にビデオを向けると、沢山集まってきて、押し合いへし合いの歓声を上げていました。

2007.06.08

サギンエレメンタリースクール(04年)

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ビレッジの子ども達が通っているサギン・エレメンタリースクール。
落成式の翌日、支える会の人たちと小供たちと一緒に登校しました。学校に到着すると、生徒たちは庭の清掃をしていました。
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クラスごとに整列し、校庭の中央にある舞台の周りに並びます。トントンたち1年生のクラスです。
毎日、一日の始まりは朝礼から。月曜日は特に念入りにするそうです。愛国心を養う為に国旗掲揚、国歌斉唱もあります。映画館でも上映前に国歌が流れるとのこと。
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6年生の教室をちょっとのぞいてみました。ウィナリンのクラスです。
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下の写真の左後ろにウィナリンがいます。
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校舎の向こう側の敷地に、小さな野外劇場のようなところがあり、卒業式はここでするのだそうです。
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池に魚が泳いでいて、コンクリートで出来た壁のような物には、毎年トップで卒業したこの名前が書いてあります。

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ゴムの木が植えてあり、樹液を取って学校の収益にしているのだそうです。

2007.06.05

04年8月/落成式

前日の準備
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落成式前日の夜は、子ども達と皆で飾り付けの準備をしました。
長い風船は、端の方に空気を入れないで残しておかないと、形を作るときに割れてしまいます。あちこちでパンパンと割れる音が聞こえてきました。
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飾り付けようの風船作りが終わったら、アトラス飛ばしです。
落成式
新しい土地と建物を取得し、6月に引っ越して、8月8日(日)午後から落成式がありました。札幌の支える会から8人が参加し、DSWDの人、学校の先生、マニラから聾唖者のために活動をしている佐藤神父さん、地域の方たち、100人くらいの出席になりました。
テープカット
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キダパワン教区の神父さんの司式で落成式が始まりました。司会は中島さんの通訳をしているフェビさんと日本語司会は支える会の大田さん。全部の部屋の祝別をしました。イースタービレッジが開設して2年。この2年間の歩みが凝縮されたような素晴らしい落成式でした。
男女がいて、年齢は1歳から70歳代まで。仕事や活動はそれぞれ、信仰はカトリック、プロテスタント、イスラム。そして、大自然が残されているミンダナオ。共生の時代だと感じました。
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子ども達が歌を披露しました。
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餅まきならぬ飴まき。
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落成式の後はパーティー。
レチョン、ケーキ、スパゲティー、ジュース・・・
沢山のお料理におなか一杯。
楽しくて、心も一杯
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あたりが暗くなり、周りが見えなくなるまで、大人も子どもも、踊ったり、遊んだりしました。