ミンダナオ島ビラアン族の織物
ミンダナオ島には沢山の先住民族が住んでいます。もともと海のほうに住んでいて、開発のため山の方に追われました。現金収入がほとんどありません。
そこで、キダパワンにある養護施設「イースタービレッジ・ミンダナオ」では、現金収入が得られるためならと、スタッフが刺繍の指導に毎週1回行っています。
民族衣装がとても綺麗ですが、織物が絶えたそうです。
衣・食・住・の中で、衣が一番アイデンティティーが現れているそうです。織物が途絶えたという事は、今着ている民族衣装がボロボロになったら、無くなる。
これは、民族の危機だ!
ネットを検索していると、「ビラーンの医療と自立を支える会」(HSNDS)のサイトを見つけ、織物がありました。
事務局に問い合わせをすると、3.5メートルで10,000円位するとの事。
だめだ。
買えない。
ビラアンの人、布に10,000円出せる余裕があるのなら、今の生活はしていない。
夢 破れたり!
現地スタッフの人が帰ってくると言うので、先日会いました。
布を見せてもらいました。
バショウ科の多年草のアバカ。マニラ麻ともいいます。染料は植物で、色によって使う植物が違います。アバカから糸を作り、染めない所を糸で縛ってから染めて、模様を出します。縦糸で模様を出します。横糸は何本かを束ねて使い、織り上がりは縦糸に隠れて見えません。横糸は黒い糸を使います。耐水性があり、丈夫で弾力があり、麻よりも硬くて、肌触りが良く、サラサラしていて、通気性が良い様に思われます。
織り手が少なくて、熟練した人は高齢になっている。織物の技術を持っていても、結婚してご主人が時間のかかる織物はしてはいけないと言うので、織れる環境にある人が少ないのです。機織機を作れる人もいなくなっている。
伝統的な文化の継承は難しいです。
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