海域イスラーム社会の歴史 ミンダナオ・エスノヒストリー
早瀬晋三 著
岩波書店 刊
2003年
==もくじ==
はしがき
序章
第1部 海域イスラーム王国群の形成
第1章 歴史的地理世界としての海域イスラーム
はじめに
1 ブルネイ
2 テルナテ・ティドレ
3 マカッサル
4 マギンダナオ
5 スールー
6 「海の領主」
むすびにかえて
第2章 マギンダナオ王国の成立
はじめに
1 先スペイン期のマギンダナオ
2 「モロ戦争」(1565~1663年)
3 スルタン・クダラトの時代
むすびにかえて
第3章 サンギル小王国の林立
1 マルク(香料諸島)への中継地
2 カトリックの影響
3 サンギヘ諸島の諸小国の成り立ち
4 領域
むすびにかえて
インタールード(幕間)
1 1764~71年日本人の南海漂流記
2 1774~76年イギリス人・ギブス人のボルネオ東北部からニューギニアへの周航
3 1838~39年スラウエシ東北部の捕虜奴隷の記録
第Ⅱ部 海域イスラーム社会の衰退とマイノリティ化
第4章 ミンダナオの近代
はじめに
1 マギンダナオ王国の衰退
2 19世紀のダバオ湾岸・サランガニ湾岸地域のイスラーム教徒
3 近代植民地国家の成立とマイノリティ化
むすびにかえて
第5章 ダバオの社会変容―フロンティアの形成
はじめに
1 フロンティア社会形成以前のバゴボ社会
2 外来者のもたらした社会的衝撃
3 バゴボ人の社会変容
むすびにかえて
ミンダナオ島のイスラームは、フィリピンの国家の枠組みの中で考えるより、小スンダ列島北部、スラウエシ島、ボルネオ島、ミンダナオ島の海域を一つの地域としてみた方が分かりやすい。
16世紀のはじめにイスラームが伝わり、その後にスペインが侵攻し「モロ戦争」が始まったが、スペインとの戦いを通してアイデンティティーを形成していった。20世紀初頭、アメリカの軍政期に入り、ミンダナオは大きな変容を遂げた。
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