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着物を着てデスクワークをしていたら、万年筆のインクが無くなりました。
万年筆はコンバーターを使ってインクを入れていますので、いつものようにしていたら、入れ終わったとたんに万年筆を机の上に落してしまいました。
机にインクが飛び散り、帯にもついてしまいました。
すぐに自分で落とそうとしましたが、かえって広がってしまいました。
呉服店に持って行くと、万年筆とボールペンは、落とすのが難しいとのことでした。
生地が傷まない程度のギリギリで落としてもらうことにしました。
どの程度まで落ちるかなと考えている時に、ふと立ち寄ったお店に売っていたのが、手紙小説。
「インクからの手紙」を迷わずに買いました。
インク瓶の持ち主が旅行で留守にしている間、外の工事の振動で傾いていたインク瓶が倒れたのです。机の上に置いてあった本に沁み込み、机の下にも滴り落ちています。
最後にインクは言います。
「ぼくは知っている。何度でも立ちなおせることを。元のように戻らなくてもいいんだ。だって無理だろう。また壺の中に全て戻るなんて。でもより良い状態になることはできる。やり方はこれから考えればいい。」
職人さんは帯についたインクを、きれいに取ってくださいました。
大変より良い状態になりました。
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