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2019.08.18

加納朋子『カーテンコール』

 

Photo_20190818003201

加納朋子『カーテンコール』新潮社、2017年。  

よんどころない事情により閉校になる大学、萌木女学園最後の卒業生。
そう。 最後なのです。
なのに単位が不足して卒業できない学生がいるのです。

大学側の温情により、半年寮生活を送り補習を受けてから卒業できるようになりました。
大学の敷地内にある元寮の内装に手を入れた建物です。1階が講義室兼食堂と理事長夫婦、校医の部屋で、2階が学生の部屋です。
そこに集まった女子大生は、「全体的に、元気もなければ、意欲もない。やる気もなければ覇気もない、ないない尽くしの集団だった」。...
まぁ、ね。
全員単位が不足なわけで・・・。
そういう中で1人だけキラキラ輝いて、しっかりしている子がいました。
この子も単位不足なわけで・・・。

 
寮は2人で一部屋。朝、起きれなかったら車椅子に乗せられて教室兼食堂に行き、朝食をとる、から始まり、パソコン持ち込み不可、通信手段は葉書だけ、学生の要望には大体応えられません。しかも外出禁止。3度の食事とおやつは理事長の奥さんと娘さんが、きっちり栄養計算をして作ります。和食中心で若い子向けじゃない。物足りないからマヨネーズをかけるのも不可。
ここは刑務所か!
単位不足になった理由は、それぞれあります。 でもね、その理由があるからといっても見逃してもらえないんです。 することはしなきゃ。

半年間、共に規則正しい生活をし、勉強をする。
学生同士、理事長夫妻、校医との関りを通して、自分自身と向かい合うのです。


本の最後の方で、死にたいと思っている子の促しがあって、理事長は昔話を始めます。 それは、理事長がご自分の人生を決定づける出来事でした。

そして迎えた卒業式。
全員卒業できたのが開学以来初めての事でした。
入学したくても出来ないで亡くなった理事長の姉と孫娘の写真と共に。

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