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ビレッジ訪問記

2007.06.12

イースタービレッジの茶の間と台所

 文化が大好きな管理人。なんでも文化の視点で観察してしまいます。だから、イースタービレッジは何をしている所なのかを住文化で見てしまいました。
 イースタービレッジの建物は、横にお部屋が並んでいます。真ん中に一番広い部屋があるので、この部屋が一番大切な部屋だと思ったから、茶の間の使い方の観察をしてみました。

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 茶の間は横に長く広くて、中央より少し左側に台所が出っ張ってあります。上の写真は落成式の準備をしているところです。開口部が有る壁のあるところが台所です。手前で食事をしているときは、向こう側にある空間を感じなく、奥の方を使っているときも、こちら側にある空間を感じる事はありません。でも、半分は空いているので、遊んでいるときは、一つの空間として使えます。メリハリの利いた生活が出来ます。

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 訪問客が来たときの歓迎会や送別会、子ども達のお誕生会は、バーベキューをする時など建物の前のお庭を使うこともありますが、茶の間を使うときもあります。食事をしたり、遊んだりと、プライベートな場とパブリックな場とが一緒です。社会に向って開かれていると言う事です。
 ですから、何かにつけて子ども達とスタッフは、この部屋に集まってきます。求心力を持たせている部屋であるといえます。求心力を持たせているという事は、守るべきものを守るという事。子ども達を守るのだとの思いがこのような所に表れていました。

 台所の壁には、大きな開口部があります。ここは大切な役割を果たしています。落成式のパーティーではジュースを置いたり、普段は食器を置いたりと、カウンターとして使っていますが、台所に入っていると、この開口部があるために、台所の外側にいる人との関わりが断たれません。人との関わりを大切にしているのが良く分ります。

 始めてイースタービレッジを訪問し、台所が一番好きな場所になりました。

2007.06.11

06年/ビレッジ訪問

マルベルからバンを借りて、小母さん3人、マルベルの近くでカトリックの学校の先生をしている女性、運転手、運転手助手の6人が、この日のお泊りです。

ドンボスコ(農業指導をしている所)に着いたところで、神父さんに電話。
「あと1時間くらいで行きます」。
初めの予定では、夜になり、はっきりした時間が分りませんが、晩御飯を食べさせてください、と伝えていたのですが、4時に到着。本当はジェンサンの近くのビラアン民族のコミュニティーにトラックで行くのでしたが、大雨の後で山道に車が入らず、ぬかるみを歩くこと2時間に挫折。チボリ民族の所に行くのも、トライシクルも入らず、バイクだって。私、バイクに乗ったこと無い。しかも、運転者の後ろだけでなく、前にも乗るとの話しに、挫折。
…という訳で、予定どうりに行かないのが個人旅行の常。
ツァーなら何も無く楽なんだって。
祐川神父さんは、「先住民族のところは何処もそうだ」と言い、
帰ってから支える会の人に言うと、「そうよ、奥さん」だって。
沢登りをした人に言うと、「その位誰でもすぐだ」と言う。
奥さんの最大の弱点は、気力・体力がついていきません。

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そんなんで、到着したイースタービレッジ・ミンダナオ。
門が閉まっていて、どうやって開けたらいいか分からないのですから。だから、大声で叫びました。
何て叫んだっけ?
わすれた!
中から神父さんとソーシャルワーカーのチェチェと、子ども達が何人か出てきて、開けて貰いました。
あら、簡単に開いたわ。
車を駐車場に移動して、中から荷物を出します。子ども達が手伝ってくれました。
ティナが車の影で見ています。
「ティナ」と声をかけたら、顔がぱっと明るくなり、寄ってきて、荷物運びを手伝ってくれました。

建物の中央に一番広い部屋、リビングがあり、向って右側は子ども達の部屋で、左側は事務所や神父さんとロロ中島の部屋があり、こちらの方は子ども達は入っていけない決まりがあります。でも、お客さんに興味があるようで、小さい子たちは外からのぞいています。
建物の前に在る渡り廊下のようなところで、手すりの内側と外側とでのやり取り…。
私が持っていった目覚まし時計は、おばQに出てくるOちゃん。スイッチを押すと、
「ジリリリーーーー、ばけらった、ばけらった、おきらった、ジリリリリーーーーー」と鳴ります。子ども達は、スイッチを押しては止め、止めては押し…。神父さんの、もうおしまいの一言で終わりました。
これ、結構うけてた。

私たちおばさん3人は、お土産の袋詰めをし、浴衣を着て出て行きました。

この日はスタッフが休みで、一番年上のウィナリンが料理担当です。ウィナリンの作った料理は美味しかった。
食事の後は、歓迎会。子ども達の踊りが始まります。
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2回目のビレッジ訪問。前回来た時にいた子達は個性がそのまま伸びているように感じました。落成式の後から入ってきた子もいますが、全体的に見て、心の開放が進んでいるようです。
それにしても、すごい!!
圧倒されました。

無芸大食の日本人のおばさんたち、行く前に何をしようかと考えて、これなら簡単だと思い、北海道教育委員会の肝いりで作った「子供盆踊り」を披露する事にしました。
歴史を調べ、札幌から一緒に行った方の御主人が町内会連合の会長をしていた関係で、町内会連合の人に盆踊りの曲をテープに録音してもらい、私の息子からカセットのスピーカーを借りて、気合を入れて踊ったのです。

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始めたとたん
…………… しらーーー ………
一気にしらけ鳥の生息地と化してしまいました。
完全な文化摩擦。
まっ、これも、してみなければ分りません。
それでもウイナリンが曲に合わせて即興で踊ったのには驚きました。

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上のまぶたを両側ともひっくり返して、見て、見てと言ってきます。カメラを向けると近づいてくのですから、ピントが合いません。

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それを見ていた子が、カメラの前でガッツポーズです。

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翌日の朝食もいつもどおり皆でいただきました。
この日、午前中にミサに子ども達と一緒に行き、教会ではすっかり子ども達に面倒を見てもらいました。神父さんは、別の2つの教会でミサです。
マルベル組は、この日に帰っていきました。
朝食では、お客さんだけに目玉焼きが出されていました。お客さんが来るとどうするかは神父さんは指示していないのですが、スタッフが自分で考えたのだそうです。その心遣いが嬉しくて…。目玉焼き一個に感動してしまいました。

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平日は、学校に行っている子たちは、登校です。
ビレッジには就学前の子ども達がいます。午前中は、近くの子も交えて、先生に来てもらい、幼稚園が始まります。幼稚園が終わったら、他の子達は親御さんが迎えに来ます。

ビレッジの幼稚園組の子達は、午後からは学校に行っている子が帰ってくるまでお留守番。

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お花をさして、かわいいネ。
おばさん達、子供と一緒に遊ぶのには体力がついていかないのですが、それでも交流はあります。

滞在中に、ビビがサイエンスの大会に学校代行で出場し、2位を獲得し、メダルをもらってきました。

ビレッジには、色々な種類の花が沢山咲いています。建物沿いの花壇に咲いている花は、午前中が一番綺麗です。
塀沿いの隣の公園との境目には、午前中は白く、午後から赤く変わる花があります。
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滞在中に、北海道から一人と、大学で看護学を教えている女性の先生が来ました。
到着の日は、9月生まれの子ども達の誕生会がありました。
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ケーキ、ソーセージ、焼きバナナ…おなか一杯食べました。

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ビレッジに行ってから、キダパワンのわが町探検をしようとか、色々計画を立てていたのですが、ビレッジは居心地が良くて、誘われると行きますが、自分からここから出て行こうとしないのですから。自分から出ようとしたのは、帰るときくらいです。これは予想外でした。今度行くときは何か、対策を立てなければ…。

帰る前日夜、送別会をしてくれました。
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この2年間で子ども達は成長しました。お庭に沢山の花が咲き、公園もできて、外側も内面も進化を遂げているのを感じました。これから益々ビレッジは成長していくのでしょう。

2007.06.08

滝つぼ/04年

山の中には子ども達が大好きな遊び場の一つ、バタサンと呼ばれている滝つぼがあります。
子ども達とスタッフと皆で、お弁当を持っていきました。
大きな道路の脇に、砂利を敷き詰めた駐車場があり、滝つぼに行く道の向い側に、サリサリストアーのような小さな売店があります。山道を歩いていくと、崖をそのまま利用して建てられた柱と屋根だけの建物に、テーブルとベンチが置いてあり、お弁当が食べられます。だからといって、食事を提供するお店はありません。
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ここから山道を歩くと、目的地の滝つぼに到着です。
反対側の崖に登り、平らになっているところから次々に飛び込みます。
滝つぼから上ってきては又上り、ドボン、ドボン!!
それを見ていた大人もドボン!
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子ども達が立っている場所から先は、川になっていて、大きな岩がゴロゴロしていて、流れも急なので、ここから先には行けません。

川の横に、温泉がありました。
お湯の温度はぬるめ。

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東南アジアの文化は、緑と太陽と水とで豊かに育まれてきたものなのだそうです。
そのような所で、子ども達も豊かに育まれています。